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【初心者向け】FXの学習 4-1・技術 基礎

 


目次

・概要

・ローソク足

・高値と安値

・チャート画面の時間軸

・ダウ理論

・経済指標

・トレンド転換

・全ては値動き

・マルチタイムフレーム分析

・エリオット波動

・水平線

・トレンドライン


豆知識

・FX業者の比較

・3つの主要な取引市場

・相場の格言


 

 

■概要

 

ここでは、トレード技術の基礎を学習していきます。

 

テクニカルやロジックの部分にも少し触れますが、主にローソク足とダウ理論について解説していきます。

 

このローソク足ダウ理論を理解することは、この先の学習を進める上で、必要不可欠です。

 

ここが理解できていないと、値動きに惑わされて、視覚や感覚に頼って取引をしてしまいます。

 

そうならないためにも、トレード技術の基礎を身につけ、取引の精度を上げていきましょう。

 

 

■ローソク足

 

実際にチャート画面を見てみると、1本の棒が伸びたり縮んだりして、値動きを表しています。

これは、ローソクあし といって、始値終値高値安値を1本の棒で視覚化しています。

 

始値=Open 終値=Close 高値=High 安値=Low

 

 

で、チャート画面上に表示されています。

※海外では、バーチャートで扱われたりもしますが、ここではローソク足で、解説していきます。

 

このローソク足は、チャート画面上で色分けされていて、赤い線と青い線で表示されます。

 

赤い線は陽線として、青い線は陰線として、始値と終値の位置関係で決まります。

 

※ちなみに、日本では陽線は白または赤で、陰線は黒または青で表示されることが多いですが、海外では、白黒は同じですが、赤青は逆になることが多いようです。

 

そして、1本のローソク足だけでなく、次に現れるローソク足の形や色で、この先の値動きを予測していきます。

 

 

■高値と安値

 

チャート画面上には、複数のローソク足が並んでいて、ものすごくギザギザした形を描きながら、値動きを表示しています。

 

ここでは、そのローソク足の4つの値のうち、高値と安値について解説していきます。

 

では、チャート画面上に表示される、ローソク足の値動きを見てみましょう。

 

複数のローソク足

高値上昇安値上昇 → 上昇傾向

 

複数のローソク足

高値下落安値下落 → 下降傾向

 

 

このローソク足の上昇なり下降なり、値動きが続いていくことをトレンドと呼びます。

 

上昇トレンドなら買い、下降トレンドなら売り

 

と、なります。

 

ここで注意すべき点は、

どちらのトレンドも永続はしない

という事実です。

 

どこかで終わりが来て、どこかで始まりが来ます。

これが永遠と繰り返されることで、ギザギザしたチャート画面を描いています。

 

また、複数連続しているローソク足でも、途中で例外もあります。

 

複数のローソク足の一部

高値上昇安値下落 → 方向感なし

 

複数のローソク足の一部

高値下落安値上昇 → 方向感なし

 

このように、トレンドがあったり、方向感がなかったりしながら、ローソク足の集合体ができています。 

 

 

■チャート画面の時間軸

 

ローソク足には時間軸があり、いろんな時間軸でローソク足を確認することができます。

※いろんな時間軸でチャート画面を見る技術を、マルチタイムフレーム分析と言います。

 

「月足」、「週足」、「日足」、「4時間足」、「1時間足」、「15分足」、「5分足」、「1分足」と、細かい時間軸でチャート画面を確認することができます。

 

ここに記述した足は代表的な足です。この他にもたくさんの時間の足があります。

 

ちなみに、ローソク足を束ねて一つのローソク足と考えることで、上位の時間軸をとらえることも可能です。

仮に、1時間足を今見ているとして、この時間足4本を束ねて1つのローソク足と考えると、4時間足1本としてとらえることができます。

 

よって、各時間軸のローソク足を束ねて、高値、安値を意識すると、より上位の時間軸の方向感や値動きをとらえることができます。 

 

 

■ダウ理論

 

100年以上も前から使われている取引技術で、チャールズ・ダウがウォール・ストリート・ジャーナルに発表したものを後の人がまとめたものです。

 

FXに限らず、投資をしている人なら必ず、このダウ理論を取り入れています。

では、どのような理論なのか説明します。

 

【市場には3つの動きがある】

【市場動向には3つの階段がある】

【株式市場には全てのニュースを織り込む】

【株式市場平均は互いに確認しなければならない】

【トレンドは出来高によって確認される】

トレンドは明確な終了シグナルが現れるまで継続する

 

と、6項目に分かれています。

中でも、3番目6番目の項目は、FXに当てはめて考えることができるので、この2つの項目について解説していきます。

 

 

■株式市場には全てのニュースを織り込む

 

ダウ理論では、政界の要人が発言した内容や、各国が発表するデータが、売買取引の値動きに影響を与えるとしています。

 

【経済指標】という項目が、どのFX業者のチャート管理画面上でも、閲覧できるようになっています。

決められた時刻に、対象となる国の各種データが発表されます。そして、そのデータの重要度によって、値動きが左右される可能性があります。

 

 

 

■トレンドは明確な終了シグナルが現れるまで継続する

 

FXで稼ぐためには、この6番目のダウ理論はとても重要です。

トレンドについては、高値と安値の学習で解説した通りですが、この

 

明確な終了シグナル」とは何か?

 

これから解説していきます。

 

明確な終了シグナル=トレンド転換が起きるサイン

 

この、トレンド転換が起きるサインとは、上昇トレンド、または下降トレンドが終わり、反対のトレンドに切り替わるときに出る、ローソク足の動きのことです。

 

トレンド別に見ると、

 

上昇トレンド → 下降トレンド

最高値を作った押し安値を下に抜け、次の高値が前回の最高値を超えなかった時

 

下降トレンド → 上昇トレンド

最安値を作った戻り高値を上抜けて、次の安値が前回の最安値を割らなかった時

 


この押し安値、戻り高値を下抜けたり、上抜けたりした時に、転換したというサインになります。

 

また、ローソク足の集合体が、トレンド転換前に、特定の形を作ることがあります。

この特定の形から、トレンドが転換するかもしれない兆しを、把握することができます。

ここでは、代表的なパターンを紹介します。

 

上昇トレンドから下降トレンドへの兆し=トップ型(ダブルやトリプル)

下降トレンドから上昇トレンドへの兆し=ボトム型(ダブルやトリプル)

 

 

ともに、ネックの部分を抜けて、トレンドが転換しています。

※ただし、この形だけ覚えてトレンド転換と認識するのは大変危険です

 

なぜなら、

 

最高値の押し安値、最安値の戻り高値を超えた時が転換サイン

 

だからです。

形だけ覚えてしまうと、この原理原則を見落とします。

そして、トレンド転換したと思いエントリーすると逆行して損切り、もしくは、いつまでもポジションを持ってしまい含み損を抱えやすくなります。

 

※今回はボトム型の解説です。(トップ型も原理は同じなので割愛させていただきます。)

このように、最安値の場所によって、トレンド転換する場所も変わります。

 

この形が出て、ネックラインを割ったからといって、トレンド転換にはならないので、十分に注意して値動きを追いかけるようにしてください。

 

 

■全ては値動き

 

FXの為替相場のデータは、「値動き」しかありません。

株式市場と決定的に違う点は、

 

為替市場は全体の管理をしている組織がない

為替市場は相対取引

 

です。

 

取引量や注文状況などの、全ての取引を把握している組織はありません。

よって、

 

全ての分析の基礎になるのが「値動き」

 

です。

 

日々トレーダーは、この値動きをみて、注文を入れ決済をし、差益を狙っています。

 

なので、ローソク足の値動きから、

高値と安値に注視し

トレンド方向を見定めて

転換ポイントを見落とさず

チャート画面から情報を読み取り

上手にトレードしましょう。

 

 

■マルチタイムフレーム分析

 

この分析方法は、トレード技術の中でも、絶対に外すことのできない分析方法です。

 

色々な時間軸で、チャート画面を監視できることは前述しましたが、この技術は、その色々な時間軸を掛け合わせて、値動きを追いかける技術です。

 

FXのチャート画面は、大きい時間軸から小さい時間軸にかけて、フラクタル構造という仕組みで、考えることができます。

 

フラクタル構造とは、

 

大きい全体の把握から、小さい一つの部分にフォーカスしていく中で、大きい部分も小さい部分も、相似した形をしているという、幾何学の概念です。

 

例をあげると、

日足→4時間足→1時間足→5分足→1分足

と、大きい時間軸から、小さい時間軸へとチャート画面を推移していき、今の相場状況がどうなっているのか、把握します。

 

環境認識とも言いますが、小さい時間軸は、大きい時間軸の影響を受けるので、エントリーする際に、

 

「ここまできたら、戻しがありそうだな」

 

とか

 

「ここを超えたら、買いが伸びそうだな」

 

といった、全体を捉えながらトレードをする必要があります。

 

日足と4時間足

4時間足と1時間足

1時間足と5分足

5分足と1分足

このマルチタイムフレーム分析を行うことで、大きい時間軸の流れと、小さい時間軸の流れを読み取ることができます。 

そして、意識されているレートを見つけ、

 

反発するのかしないのか

支えられるのか抜けるのか

どちらの方向でエントリーするのか

損切りはどこにするのか

利幅はどの程度取れそうなのか

 

トレードの判断材料を増やすことができます。

なので、このマルチタイムフレーム分析は、必ず自分の技術に取り入れてください

 

 

■エリオット波動

 

このエリオット波動理論は、ダウ理論の発展形です。

この理論単体では、環境認識に用いるには少し物足りなさがあるので、他の分析手法と合わせて使用するのが一般的です。

 

相場の価格変動は、5つの上昇波と3つの下降波によって形成されるというものです。

 

5つの上昇波のうち、1、3、5波が上昇トレンドにおける推進波

5つの上昇波のうち、2、4波が上昇トレンドにおける修正波

3つの下降波のうち、a、c波が調整局面における推進波

3つの下降波のうち、b波が調整局面における修正波

 

という、エリオット波動の基本パターンがあります。

そして、この波一つ一つに特徴があります。

 

第1波

下落したところからの単なる反発と、とらえることができます。

相場参加者の心理としては、

まだ下降トレンドが終わっていないだろうと思い、

売りで入ってる人は、まだポジションを持ち続け、決済をする人は少なく、

買いでエントリーを狙っている人も、下降トレンド中と思い、上昇する勢いは弱いことが多いです。

 

第2波

第1波の全てか半値くらいまでを戻します。

エリオット波動理論の原則として、第1波の起点より安値にはなりません

 

第3波

もっとも上昇波が強いです。

第1波の頂上をブレイクアウトし、ダウ理論においても買いのポイントです。

第3波が他の波の中で、最短になることはない、というルールがあります。

 

第4波

第3波の買いポジションの、利食いによる売り決済と、第3波に乗り遅れたトレーダーの買い注文が衝突します。

そのため、チャート画面上に複雑な形ができやすいです。

 

第5波 

第3波ほどの上昇力はありません。

トレンドの終わりになります。

 

a波

それまでの上昇トレンドに、勢いがなくなったことを感じ取って、利食いをするトレーダーや、逆張りをするトレーダーが増えてきます。

その状況を他のトレーダーが見て、相場に少しづつ売り注文が入ってきます。

 

b波

上昇トレンドの勢いは、無くなってきてはいるものの、まだトレンドは終わっていないと思うトレーダーも多く、再度買い注文が入りレートが伸びます。

ですが、結局は第5波を超えることはできず、ダブルトップなどを形成しやすくなります。

 

c波

多数のトレーダーが、トレンドが終了したと認識します。

たくさんの損切りを巻き込んで、弱気一直線です。

調整波の中で、最長になることが多いです。

 

以上のことから、マルチタイムフレーム分析と掛け合わせてどの時間軸で今は第何波なのか、チャート画面から読み取って、レートが伸びそうなところ戻しそうなところを探すと、トレードがしやすくなります。

 

 

■水平線

 

この水平線を引くことにより、意識されているレートを見つけやすくなります。

 

そして、その水平線を各時間軸のチャート画面に引くことによって、マルチタイムフレーム分析がしやすくなります。

 

反応しているラインだった場合、レジスタンスラインサポートラインとして認識することができます。

 

レジスタンスライン=上値が抑えられたライン

サポートライン=下値が支えられたライン

 

この場合だと、1時間足のチャート画面に、日足と4時間足で引けた水平線が表示されています。

 

各時間足で引ける水平線で、反応しているラインがあります。

 

その反応の仕方を読み取って、分析方法に取り入れていきましょう。

 

※意識される水平線を引けること(見つけること)が、この手法では絶対条件になってきます。

 

 

■トレンドライン

 

値動きにトレンドがでている場合、その高値または安値にラインを引くことができます。

 

上記のように、上昇トレンドまたは下降トレンドに対して、ラインが引けます。

 

ただし、適当にラインを引いただけでは、機能するラインにはなりません。

 

高値(安値)を更新した箇所にラインが引けます。

 

また、このラインブレイクを根拠に、エントリーポイントを探すこともできますが、ダマシもあるので注意してください。

 


 

■豆知識

 

この項目は、FXに関する様々な内容を盛り込んだ、学習とは少し離れた内容になっています。

知っておくことで、FXに対して理解が深まり、トレードスキルの向上につながります。

また、自分のトレードスタイルや取引時間などを決める、判断材料にもなるので、ぜひ有効活用してください。

 

では、内容について解説していきます。

 

 

■FX業者の比較

 

FX業者には、国内業者と海外業者の2種類が存在します。

トレーダーは自分の判断で、どちらかの業者を利用して、日々トレードをしています。

判断基準は人それぞれだと思います。

ここでは、FX業者双方の、メリットとデメリットをお伝えしておきます。

 

国内業者(抜粋)

DMM FX

YJFX!

GMOクリック証券

みんなのFX

マネーパートナーズ

FXブロードネット などなど

 

メリット

・税金が安い

(雑所得で約20%一律税率)

 

・スプレッドが安い

 

・スマホから簡単に入出金手続き可能

 

デメリット

・スリッページがおきやすい

(注文時に、価格が間に合わずにすべる)

 

・証拠金を超える損失が発生する恐れがある

(追証という最悪の結末)

 

・レバレッジ最大倍率25倍まで

(日本国内で法律で規制されているため)

 

 

海外業者(抜粋)

XM

FX GT

iFOREX

Exness

GemFOREX

TitanFX

 

メリット

・スリッページがほぼ起きない

(注文や決済の価格がほぼすべらない)

 

・証拠金を超える損失は出ない

(追証がなく安心して取引ができる)

 

・レバレッジは、高倍率が可能

(最大レバレッジ3000倍の業者あり)

 

デメリット

口座に入出金する際の手間

(海外口座のため、振り込み手数料が高い)

 

ハイレバレッジが可能なので、資金管理は徹底しなければならない

 

 

まとめ

どちらにも、必ず良し悪しはありますので、個人の判断でどの業者を使うのか、慎重に選択してください。

 

僕からのアドバイスとしては、最初は国内の業者を使い、慣れてきたら海外口座も使ってみることをオススメします。

 

最初から、レバレッジの効きすぎる海外口座で取引しても、資金がなくなりすぐに退場してしまいます。

 

まずは、相場に生き残ることを考えて、トレード技術が身についてから、考えてみてください。

 

 

■3つの主要な取引場

 

FXは全世界中で取引が行われていて、その規模は1日で700兆円を超えるほどです。

 

24時間眠らないマーケットなどと言われたりしますが、取引量が絶大に多いのも、FXの魅力の一つであると言えますね。

 

ここでは、取引されている市場について解説していきます。

 

主に取引されている市場は3つです。

 

日本(東京)

イギリス(ロンドン)

アメリカ(ニューヨーク)

 

この3つの市場がオープンする時間帯は要チェックです。

 

 

世界で、およそ6つの取引所の時間軸がずれているため、24時間の取引が可能となっています。

(上記以外にも取引所はありますが、ここでは主要となる国だけ抜粋しています。)

 

また、1日の区切りはニューヨーク時間の午後5時です。

 

1週間の区切りでは、日本時間だと月曜日午前7時から土曜日午前7時までとなります。

(米国サマータイム時は、月曜日午前6時から土曜日午前6時まで)

 

この各市場がオープンする時間帯に値動きが活発になります。

 

取引する際には、自分のトレードスタイルを考慮し、どの時間帯で主に取引をするのかを明確にして、ルール通りに行動しましょう。

 

 

■相場の格言

 

ここでは、先人たちが残した格言を、紹介します。

FXに活かせるところがあるので、ぜひトレードする前に、思い返してみてください。

 

【頭と尻尾はくれてやれ】

 

 

魚の頭と尻尾は、欲張らずに猫にでもくれてやって、真ん中の美味しいところだけをいただきましょう、という格言。

 

トレンドが始まる最初からエントリーして、トレンドの終わるギリギリで決済しようとせず、中間を安全に狙うことでリスクを最小限に抑えることになります。

 

欲張りすぎに要注意ですね。

 

 

【利食い千人力】

 

利益は確定して、初めて手にすることができるものです。

 

評価損益の状態では、利益を手にしたことになっていません。

 

兎にも角にも、利確を持って利益となります。

 

なので、千人力にも匹敵するほど、利確は絶対的だということですね。

 

 

【もうはまだなり、まだはもうなり】

 

トレンドがもう終わったと思って利確するとまだ伸び、まだトレンドが継続するだろうと思ってエントリーすると、反転して損切りにあう。そんな格言です。

 

値頃感でトレードせず、値動きをしっかりと確認してトレードしましょう。

 

 

【休むも相場】

 

チャート画面を確認したら、必ずトレードする必要はなく、時には何もしないということを選択することも大事です。

 

常時トレードしようとする気持ちを時には抑え、何もせず、俯瞰してチャート画面を覗き込む余裕をもちましょう。

 

 

【人の行く 裏に道あり 花の山 いずれを行くも 散らぬ間に行け】

 

人と同じことをするよりも、違うことをしたほうが、良い結果に辿り着けるという格言ですが、どちらを選択するにせよ、損をしないうちに結果を出した方が良さそうです。

 

相場参加者の心理を逆手に取って、トレードを有利にすすめましょう。

 

また、トレンドにうまく乗ることができたら、しっかりと利益を確保しましょう。

 

これらの格言に共通することをまとめてみると、

 

欲張ることはせず

俯瞰してチャート画面を確認して

余裕を持ってトレードし

時には何もしない

 

これができるようになれば、トレーダーとして1つレベルアップですね。

 


 

以上で、学習の技術 基礎 は終了となります。

このあとは、学習の技術 分析になります。

 

 

では、技術 分析 へどうぞ!!