※この学習ページから、記事のボリュームが増えます。
夢をつかむために、しっかりついてきてくださいね。
目次
・概要
・プロスペクト理論
・ダニング・クルーガー効果
・サンクコスト
■概要
このページでは、トレード時の心理を学習します。
トレードを行うと人の心理はどのように働くのでしょう。
事前にトレード心理を知り、損失回避につなげましょう。
■プロスペクト理論
行動経済学の理論で、価値関数と確率加重関数の2つから成り立つ理論です。
言葉だけ見ると難しく感じますが、例えを交えてわかりやすく、FXに置き換えて解説していきます。
価値関数
道端で1万円拾った嬉しさより、突風が吹いて1万円飛ばされた苦痛の方が大きく感じますよね。
これはFXでも同じことが言えます。
「利益よりも損失に価値を重く感じ、勝っているときは安定的で、負けているときはリスクを冒してでも利益を取りに行ってしまう。」
このような心理状態に陥ってしまいます。
実際のトレードで考えてみると、
「エントリーした際に、含み益がでている時よりも、損益が発生しているときの方が、精神的負荷が大きくなり、トータルで損失になってしまうと、無理にエントリーを繰り返し、さらに損益を重ねる」
ということです。
人間は負の感情の方が、敏感に反応するようにできているようです。
確率加重関数
では、ここで問題です。
さらにもう少し精神的負荷を上げた状態にしたら、人間の心理はどうなると思いますか?直感で答えてください。
Q・100万円もらえるチャンス、コイントスでさらにチャンス。
A・何もせず100万円もらう。
B・コイントスをして表が出れば200万円もらえるが、裏が出たらもらえない。
この場合だと、大抵の人はAを選びます。Bを選んでしまう人は、ギャンブルの要素があるので要注意ですよ。
ここでは、単純に精神的負荷は、Bを選択した場合のもらえなかったという感情で済むでしょう。
ですが、ここであなたに本当にお伝えしたいのは、この先のお題です。
今度は初めから精神的負荷がかかっている状態で、選択をする場合はどうでしょうか?
Q・借金を100万円抱えているが、さらに借金が減るチャンス。
A・何もしない、借金は半分に減る。
B・コイントスをして表が出れば借金は0、裏がでたらそのまま。
この場合は、断然にBを選択してしまう人が多いのです。
精神的負荷のかかり方によって、リスクを最小限に抑える判断力が低下してしまいます。
ページ冒頭でもお伝えしましたが、これをトレードに置き換えると、
「利益を得る時には気持ちにゆとりがあるのに対して、損失を抱えている時には、すぐに利益を欲しがり、リスクマネジメントができなくなる」
という行動をしてしまいます。
「自分は大丈夫、その気になれば何とかなる」
そう思っている人ほど、
負けている時に根拠の薄いエントリーをし
無駄なポジションを持っています。
客観的に自分を見つめ、損失から来る心理的負荷を知り、ギャンブルトレードにならないように注意しましょう。
■ダニング・クルーガー効果
心理学者のダニングとクルーガーの二人が提唱した理論です。
実際の具体的な検証結果がありますので、解説します。
研究内容
学生を対象とした研究で、テストを受けてもらった後に、自分のテスト結果を予想してもらう。
結果
テストの点数が悪い学生ほど、自分の予想点数が高かった。
このことから、
勉強をしていない学生ほど
正確な判断ができずに
自分の能力を過大評価してしまう。
ということが言えます。
これらを踏まえて、FXで置き換えてみると、
効果
初心者ほど、自分自身を過信してしまう。
結果
短い期間で資金を増やそうとする。
上記のようなトレード心理になります。
このような状態では、資金の積み上げは難しく、逆に資金を無くしやすいです。
まずは、
相場に生き残ることを第一
に考えて、短期的に資金を増やそうとはせずに、長期的目線でトレードするようにしましょう。
また、レバレッジの倍率やLOT数を調節して、精神的に無理のないトレードを心がけましょう。
■サンクコスト
すでにその物の価値はないのに、
「もったいないから」
とか
「もう少し様子を見よう」
などと、ためらうことから生じる心理効果です。
FXに置き換えてみると、
損切りの精神状態
に、この心理効果は当てはまります。
いつまでもポジションを保有せず
その時が来たらすぐに手放し
見切りをつけて瞬時に行動する
必要があります。
ためらわずに機械的に損切りをする
ここがこの先、資金を積み上げていく上でかなり重要になってきます。
FXにおいては、損切りはとても大切な行為です。
利益を確定するのと同じように、損益も確定しなければなりません。
ためらっていると、いつしか取り返しのつかない金額に膨れ上がり、相場から退場することになります。
全ては、相場に生き残ることです。
これで、トレード心理の学習は終了です。
次は、